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悩み方事始め

筆者は、宮川医療少年院長をはじめてとして、特別支援に長く携わってきた。

私は青少年には悩んでほしいと思っている。なぜなら,そもそも悩むということは,感情や思考の整理を手伝い,さらには悩む人の成長をも促すからである。ところが,この悩むという事象が,必ずしも成長に結び付かない人もいるのをご存じだろうか。今日はその話である。

そう。悩むという課題は,買い物での迷いと少し似ている。Aにするか,Bにするか,Cにするか。そこで大切なことは,こうした選択可能性を伴なう悩み方のできる人には,悩むという課題が,当人の成長を後押しする可能性が高まるということである。ところが私たちのお相手には,この選択可能性を伴なわない悩み方をする人が意外に多い。つまり,AならAしかない,BならBしかない,CならCしかない。そうすると何が起こるのか。いくら考えても答えはAしか,Bしか,Cしかない。悩めども,悩めども,答えは見い出せず,苦しみだけが持続する。こんな悩みのエンドレス化の中で,悩むことによる成長など,夢のまた夢になってしまうのである。

そこで起こることは,このコラムの読者ならみんな知っている。答えを見い出せない自分を責めるか,特定の他人・学校・社会などが悪いと決めつけ恨むか・・・。だから私たちのお相手は,ときどき衝動的にとんでもない事件を・・・これもよくご存じのとおりである。

では,こういう人にはどう対処したらよいのだろう。おそらく一番望ましいのは,「あなたもよく分かっているように,あなたの悩みにはAやBやCという対処法があると思います。どうしたらよいのか一緒に考えてみましょう。」という対話だろう。

さて,ここで私がお伝えしようとしているのは,セラピーでも,カウンセリングでもなく,サポートという方法論である。そのポイントは,あなたのお相手がたとえ分かっていなくても,「あなたもよく分かっているように」と一言添える言語的媒介の用い方である。なぜなら,そこが気付きの支援になっているからだ。

このやり方を,もっと詳しく知りたいと思われる方は,「小栗正幸・本」で検索を。どの本にするか迷われる方は,新しい本がよいだろう(我ながら多少は進化していると思うから)。どうぞよろしく。(小栗正幸)

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